映画「SAW」全部観た上でレビュー

映画「SAW」、6作目とFINALを観て、さらに最初の作品をもう一度観ました。

まーなんて猟奇的な週末だこと!

ちなみに6は、まあ、うーん。

見所は、ゲームに参加するメインの人が堤真一さんに似てるっていう。

そっちが気になって仕方が無いです(笑)。

堤真一さんが熱風浴びてギャーって言うシーンや、

堤真一さんの目の前で彼の部下6人が拘束された状態でぐるぐる回され、

一体誰を助けるべきかと困惑している間に機械仕掛けのショットガンで

1人ずつ撃ち抜かれて死んでいくシーンは日本ではありえないと思うので、

そういう意味では見る価値アリです。堤真一ファンはゼヒどうぞ。

で、FINALなんですけど、超クソです。

あれはヤバい。

全編の中で一番ゲームの意味が無い。さらにゲームの主人公の演技が微妙。

あと元々3D映画だったせいか、3Dを意識した意味の無いシーンが挿入されてて興ざめ。

それと、シリーズ通して「あれ?あいつは?」の答えが一応出るんですけど、

そいつの協力者がまた2人くらい出てきちゃって、

その2人は誰なんだよ!!!! どこがFINALじゃボケ!!!!!!

…っていう所で終わるっていう。

劇中で散々キャストが叫んでますけど今回ばかりはオレの方がf**kて言いたくなったわ。

で、このままじゃこっちが終われないのと、ヨメさんにも観てもらいたいってのもあって、

1作目をもっかい観る事にしました。

…2回目だけど、また違う面白さがありますね。

つか改めて観ると、1作目と2~7作目のジグソウには大きな違いがある。

全編通して主人公ジグソウの狙いは

「犯罪を侵し更生しない人間をゲームにかけ、生きることの素晴らしさを体感させる」…

という事になっているんですが、

1作目は…詳しくは書けませんが、

殺人ゲームに先の高尚な理由を掲げているような雰囲気こそあれど、

実際はゲームをするための(自分への?)口実として言ってるだけで、

…刑事に追われるシーンで、心中をブチまけちゃったりしてるんですよね。

なので何か宗教めいたモノも無いし、ただ面白がってるっていう。

いや、本当に生きることうんぬんを問うのであれば、

ゲームに参加させられてアゴ破壊マシーンをつけられたアマンダのくだりで、

おなかを刺されるためだけに用意された人間とアマンダの両方が生き残る手段が

あったはず…だと思うんですよ。

でもあのおなかを刺される人間には、選択肢はなかった。

つまりただの道具として置かれているわけで、

結局はやはり、ジグソウは純粋に殺人ゲームを楽しむ頭のおかしい人で、

だからこそ、この映画は面白いと思うんです。

だけど、2作目からはある種の宗教論者みたいになってるんですよね…。

自分の生まれ変わりを後世に残し、まるで世の中を変えようという雰囲気すら感じる。

そこがなあー。

なんつーか、やっぱりあの1作目のジグソウからは続編は生まれようが無いと思うんだよ。

ただ自分の状況に悲観し、ねじまがり、それを人にぶつけたっていう。結構純粋な狂気。

そこに他人が入る余地なんて無いもの。

だからあのー、2作目からは別の映画として、

大衆向けサイコホラーとして観るのがいいのかもね。

そう思うとちょっと納得できる。

1作目は動機付けこそあれど、ゲームを行う理由はあまり重要で無い。

たぶん、ただゲームをやりたかったんだと思う。

2作目以降は、そのゲームのあり方までもがストーリーに組み込まれているのね。

3作目はそれを逆に狙った内容だったりして。過剰にグロいの込みで。

でまた4作目以降、あー…これもネタバレだから書き方が難しいんだけど、

要はゲームの質が変化していってるのね。

回を追うごとに仕掛けがテーマパークみたいになってきてるってのもあるんだけど、

ちょっとやっぱり、目線が違うっていうか。

うーん。

まあ、本来の部分とは外れるのがある意味ストーリーとしては正しいのかもしれないけど。

…ということでこれ以上はネタバレを含めないと書けないので、総括。

重ね重ねではありますがマジメに1作目は見て損はありません。

ビジュアル的な怖さはCERO:Dレベルかな。

個人的にはPS「悪魔城ドラキュラ」くらいが遊べる人なら観れちゃうと思います。

BIOSHOCK、デッドライジング、FALLOUT3のがよっぽどキツい。

それよりも何よりも話がホントに秀逸なので、ゼヒどうぞ。

そんで余裕あるなら2作目を「あれ?女警官性格変わった?」とか言いながら観て、

3作目はキツいシーンを飛ばし飛ばし観て、

4作目は冒頭10分くらいキツいので飛ばして観て、

5作目は最後のドヤ顔を堪能して、

6作目は堤真一のがんばりを堪能して、

FINAL観終わって、「これは無いだろお前」って言う、と。

そんなコースでどうぞ。

個人的には1作目だけ観るのがオススメです。

そこでもうちょいトリック的な面白さを欲する方は、2作目まで!

3作目以降は話を深堀りしたい人と、スプラッタ描写がスキな人だけ。

狂った殺人マシーンが観たい人もどうぞ。

2作目はゲーム的にはあんまりですが、話の作りは1作目にこそ負けるものの

そこいらのサスペンスモノよりかはいいカンジですので…。

よかったら、ゼヒ。