お手紙

例えば自分の荷物を、誰かに預けなければならなくなった場合。

自分の親に預けるのか、

奥さんに預けるのか、

友人に預けるのか、

知らない人に預けるのか、

動物に預けるのか、

狂った眼をしてよだれをたらしつつ執拗に迫ってくるおじさんに預けるのか。

たぶん結果は違いますね。

知らない人はちょっと怖いですね。

動物だとロスト確実だと思われます。

狂ったおじさんはもしかしたらその荷物を食べ始めるかもしれません。

友人に預けた場合、ジュースくらいはおごることになるかも。

奥さんに預けた瞬間、全部質に入れられてそのまま蒸発されたらどうしよう。

…まあ、どれにしたってリスクはゼロじゃないわけです。

でもゼロじゃないけど、相手によっていやな目に合う確率は確実に違うわけで…。

そこを見極める眼って、ホント大事なスキルだなって思いましてねー。

いやあのー、なんでこんな話をしてるかっていうと、

具体的には書けないんだけど…



白ヤギさんからお手紙着いた
黒ヤギさんたら読まずに食べた
しーかたがないので おー手紙かーいた

黒ヤギさま
いつもお世話になっております。
先日ご依頼させていただきました白ヤギさまからの
手紙受け取りの件、その後の進捗いかがでしょうか?
明日中に確認させていただきたいと思いますので
都合のいい時間をご連絡ください。
よろしくお願いいたします。

黒ヤギ
「もしもし」

オレ
「はい」

黒ヤギ
「すみません、本日メールいただいた件で…」

オレ
「? どうかされたんですか?」

黒ヤギ
「あの、お客様にお送りする前に削除してしまいまして…」

オレ
「はい?」

黒ヤギ
「あ、いえ、心配には及びませんので…白ヤギさまには私から個別に再送依頼を」

オレ
「いや、案件としては私の話なので、私からご連絡しますよ」

黒ヤギ
「困ります」

オレ
「え?なんで?」

黒ヤギ
「当社のメール仲介サービスですので」

オレ
「いやあなたのせいで私の印象悪くなるのはおかしいでしょ。私から謝ります」

黒ヤギ
「困ります」

オレ
「困ってるのはこちらなんですけども」

黒ヤギ
「確認事項は私共の方でお伝えします」

オレ
「だから!もう言っちゃうけど要するにお前が信用ならないんだっつの」

黒ヤギ
「とにかく、守秘義務もございますしお伝えできません」

オレ
「…では伝言をお願いします さっきの手紙のご用事なあに…とお伝えください」

黒ヤギ
「すいません、有料なんですが」

オレ
「死ね!!!!!」


おおよそこんな話がありまして。

もっと見る眼をみがかないとな。