前回に引き続き、Wii「ハウスオブザデッド(HOD)・オーバーキル」の話。
オーバーキルは、ゲーセンでは遊べない家庭用のみの作品なんですけど、
はっきり言って、今までのとはまったく別物でした。
世界観がもう全然。全然違う。
やる事は同じで、とにかく出てくるゾンビを撃ちまくって殺しまくればいいんですけど、
とにかくB級ホラー…、いや、コメディホラーを意識しまくっていて、
これまでの雰囲気は皆無。
継承してるのはエージェントGの存在と、
時系列的には1作目の前の話なので、そこへの布石のみ。
もんのすごくアクの強いゲームになってます。
なもんで、なんか全体的に陽気。
ゲーム中に流れる曲も、これまでとは別方向のカッコよさがあって、ノリノリ。
さらにイベント中はずっと主人公がファックファックマザーファッカーと叫び続け、
コメディホラーにありがちなセクシーキャラも出てきて、
メガネを弾き飛ばした次のシーンでメガネをかけてる…といった
映画でよくあるミスなんかも再現してて、
まさに、陽気なアメリカ製のコメディホラーというイメージそのもの。
…これが、すごくいい。
この設定が、銃を乱射してゾンビを殺しまくるという内容とめちゃくちゃマッチしてる。
同種のゾンビがわらわら出てきたり、ちょっとゾンビの挙動がおかしかったりしても、
コメディホラーというフィルタのおかげで全部OK。
さらにゲーム全編にわたって古いフィルムのエフェクトがかかっているため、
最近のポリゴンにありがちな、テカテカした安っぽさがなく
とてもいい空気が出ています。
加えて、HODシリーズ初の武器購入+カスタマイズもできるので、
強力な武器を携えてただただ気持ち良くなるために
ゲームをプレイする事もできちゃうし、
逆に高評価を狙う場合はミスショットせず敵を殺して
コンボを成立させる事が必須となり、
ただサブマシンガンあたりを撃ってるだけでは達成する事ができないため、
きちんとスコアラーのツボもおさえた仕様になっています。
これ…すばらしく面白いよ。
ホント、ガンシューティングでここまで遊べれば十分です。
悪い点をあげるとすれば、
まあとにかくバカバカしくてゲーム史上、例を見ないほど下品であるとこ、
ひとつのステージがガンシューにしては少し冗長かなーと思うとこ…かな。
人によっては、恐怖感がほとんど無いのも気になるかも。
ストレス発散するにはこれ以上ないソフトだと思いますけどね(笑)。
…そういうわけで、
またひとつ、カジュアル推しのWiiに風穴を開けるソフトを発見しましたので、
これまで紹介した、意外とストイックでコアゲーマー向きの「はじめてのWii」、
枷の外れたトレジャーの本気作「罪と罰」、
ガチガチな2Dアクションの傑作「ドンキーコングリターンズ」とともに、
家でWiiを眠らせている方は、ゼヒどうぞ。