昔、忠実屋っていうスーパーがありましてね。
…ダイエー系列に吸収されてしまったんですけども。
そこ、ファミコンの試遊台が置いてあったんですよ。
記憶にあるのは、「迷宮島」と「メタルギア」。
特にメタルギアは、親が買い物している間に遊ぶ定番になってました。
でも子供のころだから全然内容がわかんないんですよ。
最初に持っている「タバコ」も、どう使っていいかわからない。
わかんないんだけど、トライするうちに、
これはなるべく敵に見つからないほうがいいのかも?と考え出し、
遊ぶたび少しずつうまくなっていきまして。
そのうちに、トラックに乗って次のエリアに行くことが出来ました。
…ものすごく興奮しました。
まあその後すぐやられちゃうんですけど、
スーパーの少しの待ち時間で、自力で世界が開けたことに自分でびっくりして。
少年時代の、いい思い出です。
で、成長していき、小学生か中学生くらいでスナッチャーを知り、
こんな怖くて…でも最高にカッコよくて面白いゲームを作った人は
あのメタルギアを作った人なんだ!へええ!と知りましてねー。
そして…インターネットを手に入れて、しばらくして、すっかり大人になったある日。
その、メタルギアを作った小島さん…通称小島監督が、
ファミコン版には関わっていない。
あれは最後、メタルギア自体も出てこないお粗末なもの。
出来が悪く、正直遊んでほしくない。
そんなような記事をネットに寄稿していまして。
…ショックでした。
「お前、ニセモノで遊んでたんだぜ」って言われた気がして。
すげえよ。記事見て「うわー」つっちゃったもの。
でもね、
今ネットを検索すればそんな話はいくらでも調べられて、
したり顔で「あれは小島監督も否定するニセモノなんだぜ」っていう人は
いっくらでもいますけど、
当時それをわかっていた人?どんだけいるのっていう。
MSXとファミコンを同時に持っていて、
MSXのメタルギアは知る人ぞ知る名作と言われていて、
両方を遊んで、当時その違いを理解した人?すげー少ないと思うのね。
でしかも、ワタシは当時小学生の低学年ですよ。
知るわけないじゃん。
ファミマガですら親に頼んでたまに買ってもらうくらいなのに。なあ。
…ということで何が言いたいかというと、
思い出っていうのは、ウソではないわけです。
クリエイター本人が遊ぶなと言い放ったものでも、ワタシには良いものに映った。
もちろん当時本物に出会えたら最高だったんでしょうけど、
間違いなくファミコン版のメタルギアは、思い出に生きてる一本なんです。
だから、よそはよそ。うちはうち。
ブスだと言われてるアイドルがスキでも、それでいいじゃないですか。
どうしようもないクソゲーがスキでも、それでいいじゃないですか。
つまんない映画でも思い出があるなら、それでいいじゃないですか。
今どんな細かい商品にもレビューがついて、あらゆる動画にコメントがついて、
ちょっとでも評価が低いと「うっ」と思いがちですし、ワタシもつい気にしてしまいますが、
もっとこう、自分の感性を大事にしたいもんです。
「あっそう。でもワタシはスキですよ。」ってね。
小島監督の発言はクリエイターとして当然なんだよね。
だから小島監督に対して「ふざけんな」とか「そんな事言うな」とかは一切思いません。
スナッチャーがすげえスキなのもファミコン版メタルギアに思い出があるのも、
どちらも自分ですからねー。
まあ、コナミに対しては「ちゃんと筋を通せよ」とは思いますけども…。
でもなんか、80・90年代コナミは大好きだから悪く言うのもなんだかな…。
2010年代のコナミなんかいっくらでも言えるけども。ろくな事がねーよ。
本日の日記は全然笑いがないため、
TYP保安院の指導により下ネタ特別措置がとられることとなりました。
誠に申し訳ございません。
SEKAI NO OSHIRI