デスマスク

名前で一目ぼれして買ったタイトルのご紹介です。

内容は一般的なアドベンチャー。

ですが、

イベントから移動まですべて実写+ポリゴンムービーで作られているという

なんとも豪華なSF作品です。

主人公の警官ジェイクは、悪人エンジェル・デヴォイドを追いかけますが、

その過程で事故に遭い、顔面修復手術を受けることになります。

しかし、その手術によって、顔をエンジェルそのものに変えられてしまい、

指名手配犯として逆に追われることになってしまう…という。

おおー怖い。想像するだけで怖いよ。

でまあ、主人公はエンジェルを追いかけることになるのですが、

これが本当に前途多難。

何しろ、オープニングムービーのあと、たった3秒操作しないだけで殺されます。

恐らくほとんどの方は、この洗礼とも言うべき最初のイベントで

ゲームオーバーの画面を見ることになると思います。

…ということで、せっかくですし写真を交えて解説。

オープニングから。

手術がおわり、怖い顔のナースが画面の包帯を取ってくれています。

「ジェイクさん、あなたの顔は完全に修復されました… すぐに退院できますよ…」

しかし、何も知らずに包帯を取ったナースは、

指名手配犯エンジェルの顔になっている主人公を見て、恐怖におののきます。

「!」

「あなた…」

「エンジェル・デヴォイドッッ!!!!!」

逃げ出すナース。

なんのことかわからない主人公。横にある鏡を見てビックリ。

自分の顔ではなくエンジェルの顔にされた主人公ジェイク。

ようやく自分の置かれている状況に気が付きます。

そしておもむろに部屋の入口に目をやるジェイク。

ちなみに、ここまですべて1本のムービーで進行しています。

そして…この画面!ムービーが3秒くらい止まるこのシーン!

この短すぎる時間の間に行動しないと…

何やら黒ずくめの人物があらわれ、

バーン

ゲームオーバー!

そんなの絶対回避できねえよ!!!!!

考えて行動するまで与えられた時間はたったの3秒。

…これで、なんとなくこのゲームの別の意味での恐ろしさが理解できたでしょうか。

そして、そのイベントを越えてもなお押し寄せる即死イベントの数々。

主人公にさりげなく毒を盛るバーの女、

アイスクリームと爆薬を運ぶ謎のパワードスーツ男、

理由無く襲ってくるカギヅメのロボ忍者、

なんかどっかのアウトロー…。

序盤のシーンで、しかもアドベンチャーなのにも関わらず、

こんなにも主人公を殺しに来るとは。

シーンを移動しても、人を見つけると殺しに来る狂気のサイバードッグや、

急に爆弾パズル(実際にはノーヒントで、単なるカンでボタンを押す)を

出して来るエンジェルの元部下など、

まあとにかくキレまくりでマッドな連中による即死オンパレード。

なんなんだこの世界は!

狂ってんのか!

あ、狂ってるのか。

…そんな世界なので、基本的なゲームの常識すら通用しません。

序盤のシーンでは、

・バーの女を威圧してクレジットカードを受け取り、殺す

・カジノで、ミスターディジットなる人物と会い、パスを受け取る

・アイスクリーム運搬車からチップを奪う

この3点がどうも重要らしいのですが、

それぞれのイベントは独立しているのに、なぜか場合によって

アイテムを受け取るムービーは見ているのにアイテム欄に無い…という、

完全ハマり状態になってしまうことが…。

実は初回のプレイでその状態になってしまい、こっちまでラリッてきそうになりました。

最初からやりなおしたら、無事にもらえたんですけども…。

たぶんイベントをこなす順番なのかしら…。

何にせよ、やっぱり狂ってます。このゲーム。

あとあの、一番最初に…まるでメリットのように書いた、移動のムービー!

画面上でカーソルが矢印に変化するところをクリックすると、

コツコツ歩く移動ムービーが流れるのですが、

逆に言えばそのムービーが用意されてないところには行けないため、

ちょっと間違えて前進し、後ろに戻りたいというときでも、

戻るためのムービーが用意されている地点まで進まないといけないという

意味不明なプロセスを踏む必要があり、イライラします。

めんどくせえ!

さらに極めつけは、次のイベントが発生した場合でも、

歩き方によってイベントの起きない場合があるという…。

言葉で説明するのが難しいんですが…、

T字路の交差点を、右に直接曲がるのと、

一旦左に入ってからバックで戻るのとでは、到達するところは同じでも

イベント発生後のムービーが2通り用意されていないため、

結果としてイベントが起きないんですよね…。これでまたさまよってしまいました…。

もう、本当にすべてが狂っています。

登場人物。ゲーム性。イベント。

正しいものなんてひとつもない。

あるのはただ、狂気。

そんなゲームの舞台の名前は、パラダイスシティ。

…でも忘れないで、ジェイク。

この街は…パラダイスなんかじゃない。(←ジェイクの元同僚のセリフより抜粋。)