コント・週刊実話だらけ

「どうも、インチキライターのゴシップ捏造です」

「君がウワサの捏造君か。…ああ私、
“週刊実話だらけ”編集部の偽装工作だ。よろしく。
…今日は、君を見込んで頼みがある。」

「まあ、大体想像はつきますが」

「…君の知ってる通り、“実話だらけ”は100%嘘まみれだ。嘘しかない。
しかし私はそれでかまわないと思っている。お金が入ればそれでいい。
それを真に受けて買うヤツも、それをわかってて買うヤツも一緒だ。
金さえ払えば客には違いない。ただ、ひとつ問題が起きてねー…。」

「問題?」

「うむ。その…なんだ、もう嘘のネタが無いんだ。
先週は極道の真実特集としてたくさんの嘘を載せに載せたが、
エスカレートし過ぎてしまってね…。
最終的には極道全員リトルグレイということにしてしまった」

「それ私も読みましたよ…さすがにあれは行きすぎですね」

「ああ…行き過ぎた。
あれで怒ったチンピラが私の家に押し寄せるし、
車には何発か撃ち込まれた痕があるし、
そのうち何人かは実際リトルグレイだったし、
変なビームも撃たれるしでもう散々だ!
私はただ、ただお金が欲しかっただけなのに…!」

「なるほど…。それで、今号の嘘を書いてくれと、いうことですか。」

「そう!そうなんだよ捏造君!頼む!今号は鬼嫁の姑いびり特集なんだが、
頼みのライターもキャトルミューティられてダメなんだ!だから…」

「フフフ、そういうと思って…作ってきましたよ、ネタを。」

「ね、捏造君!まさかこうなることを予想して…。
さ、さすがだよ君は…!さっそく見せてくれ!」


・姑の生け花にジャンボひまわりをブッさす鬼嫁

・姑の部屋の入り口に盛り塩をする鬼嫁

・姑のブログを炎上させる鬼嫁

・姑のメガネを鼻メガネにする鬼嫁

・姑の借りようとした映画を先回りして借りる鬼嫁

・姑の買ったビスケットを「叩いてみるたびビスケットは増える」と粉々に砕く鬼嫁

・姑の給食だけちょっと少なく盛り付ける鬼嫁

・姑の買ったドラクエのデータを消す鬼嫁

・姑のフリスクの中身をオリオンミニコーラに詰め替える鬼嫁

・姑のトゥシューズに画鋲を仕込む鬼嫁

・姑の家に向けてタワーからイカヅチを放つ鬼嫁

・姑のリング入場時にいきなり花束で殴る鬼嫁

・姑の打順で必ず敬遠のサインを出す鬼嫁

・姑のいる場所を聞いても守衛室に運ばずゾンビにやられてるのを見殺しにする鬼嫁

・姑の録画していた連続ドラマを一話だけ消去する鬼嫁

・姑のアイスを湯通しする鬼嫁

・姑の封印したヤマタノオロチを復活させる鬼嫁

・姑の年金手帳をシュレッダーにかける鬼嫁

・姑のヘッドロココを自分のノートに貼る鬼嫁

・姑の持つドラゴンボールを狙って桃白白を放つ鬼嫁

・姑の背中を普通に蹴る鬼嫁


「…いかがですか?」

「さっ、さすがだよ!!!!! 今号は安泰だ!!!!!
ありがとう!!!! 本当にありがとう!!!! これで私腹を肥やすことができる…!」

「では、私はこれで。」

「ねっ、捏造君!も、もう行ってしまうのか?」

「ええ。まだ見ぬ嘘が、私を待っていますから…。」


すいません、もう、名前が浮かんじゃったんで、消化せずにはいられなくて…。