「月の紋章入手」~「太陽の紋章入手」。
次なる紋章を求め、心霊呪殺号は東へ航路を取った。
「あ?あれ…。」
「! お城だ!!」
ムーンブルクも竜王の所もガレキ同然だったのでまともな城を見るのも久しぶりな一同。
「いこういこう!」
…
「な、何これ…。」
どうも違和感が。
いや、お城には間違いない。
間違いないのだが、城の中心がひらけていて、オリが一つある。
中でグルルルルルルって言ってる。
「なんか…いるね。」
「…肉食系?」
「たぶん…。」
中を覗くとキラータイガーが。
美味しそうという眼差しで。
「飼ってる…のか?」
「まさか。」
「あ、今、目があった。」
「とらうま、アンタお気に入りらしいわよ。」
「え、ええええええ!!?」
「威嚇してみよう。」
「やめようようそつきぃ!」
「だーいじょうぶだよ、オリに入ってんだからあ。」
そういうとおもむろにやまびこの笛を。
ババババババババボッフー。
「グァ、グルルルルル、ゴハァッ!!!!!!」
「お、いきり立ったいきり立った。」
「だからやめてってば!!」
ババババババババボッフー…
ババババババババボッフー…
「う、うそつき、何も2回吹かなくったっていいじゃん!!!!」
「…へ?」
「…?」
「もしかして…。」
「ココにも…。」
「…ねえ、とにかく王様に謁見しましょうよ。
紋章のこととか、何かわかるかもしれないわ。」
「…よし、そうだな。」
3人は王様のもとへ。
…
「あーっはっはっは、よく来たねえ。ようこそデルコンダル城へ!!」
「りっぱなおなかですなあ。」
「バ、バカッ、なんてこというのようそつき!!」
「フム、なかなか面白いやつじゃな。
…そうじゃ、おまえたち、ワシと楽しいゲームをせんか?」
「…ゲーム?」
「そうじゃ。そこのキラータイガーと戦って、勝ったらこいつをやろう。」
「…!!!!」
「そ、それは…。」
それこそまさに月の紋章。
「そうか、さっきのやまびこの笛はこいつに…。」
「もちろん負ければ…。エサ、じゃな。」
「ヒィィィィィ!!!!」
しかし断る手はない。
「…受けてたちましょう。」
「えええええ!!? なんか他に方法ないのうそつき!!?」
「大丈夫だってとらうま。」
「な、なんで大丈夫なのさ?」
「食われるのはお前だから。」
「ヒギャアアアアアァァア
ァアアアアァァアアン!!!!!!」
「よしそこの者、牢を開けェい!!」
ヤツが顔を出す。
獲物を捕らえる目で。
獲物を捕らえる動作で。
「…よし、来るぞッ!」
「グルルルヮアアァア!!!!!!!」
……
…
「いやあ、危なかった…。」
「…」
頭にごっついキバのあとがあるとらうま。
「ほんとに強敵だったわね…。」
「…」
無数の引っ掻きキズがあるとらうま。
「…とらうま?」
「…」
「…大丈夫だったとらうま?」
「…」
「へんじが ない。 ただの しかばねのようだ。」
「茶化すなああああ!!!!
なんで!!!なんでボクばっかりねらわれるんだあああ!!!!!!」
さりげにとらうまを盾にしてたなんて言えない。
「いや、ほら、がんばったよとらうまも…。」
「そうよ、…ねえ、元気だして。」
とらうまにさらなるトラウマが。
「…さて、
なあ王様、約束通りキラータイガーは倒したぜ。
約束の物、くれよ。」
「ウ、ウム!皆の戦いぶり、実に見事であった!!
まさか一人が攻撃を受けつづけている間に剣と魔法で打ち破るとは、さす…」
そこまで喋るやいなや、うそつきとにせものは王様の喉に武器を突き付けた。
「それ以上喋るんじゃねえ…。でないと…死ぬぜ?」
「わ、わかった…。」
「? なに? どうしたのみんな?」
「いや、なんでもないんだ。なんでもないんだよ…。」
「そうよとらうま、気にしてはいけないわ。」
「?」
「…まあとにかく約束は約束じゃ。これを授けよう…。」
月の形をした、エンブレム。
うそつきたちは、2つ目の紋章を手に入れた!
「よーし快調!この調子で行こう!!」
そのまま船で南下。
…する途中にいくつかほこらがあり、
旅の扉も沢山あるのだが行った先にはすべて金の扉がたちはばかり、
金のカギがないとせっかくの旅の扉も役に立たない。
「…どこにあるんだろう金のカギ……。」
紋章だけでなく新たな謎も浮上して来た。
「うーん…。」
「まあ悩んでもしょうがないわよ。情報を集めない事には…。」
と、またほこらを発見。
「どーせまた今の段階じゃ意味無いようなほこらなんじゃないのー?」
半信半疑の3人。
しかし。
「ほら、やっぱり旅の扉しか…。 ん?」
ほこらの片隅でキラリと光るものが。
「何…? これ…。
…………………!!!!!!!!!!!!!!」
それは太陽の形をしたエンブレム。
「も、もしや……。」
「ま、まさか……。」
試しに。
ババブブー。
ババブブー…
ババブブー…
「うわあああああああ!!!!!!!!」
突然太陽の紋章ゲット。
「いいのかそんな事でー!!!!??」
「ハーゴンって頭悪りー!!!」
「やった、やった、やった、やった…」
突然紋章を見つけた3人。
「いやーいい拾いもんをしたねー…。」
「本当ねー。」
「あ、しかもあれって…。」
「! 町だ!!」
目と鼻の先。
そこは港町ザハン。
「よーし、レーッツゴー!!!」
更なる情報を求め、一行はザハンへ。
がんばれ、3人。負けるな、とらうま。