今回紹介するのはPCエンジン初のゲームである「THE功夫(クンフー)」。
功夫というくらいですので当然アクションです。
ていうか「THE」でしかも「功夫」ですので功夫のすべてが詰まっておりまする。
功夫のすべてが詰まっているのでHuカードに描かれている絵からも
闘気が出まくってます。収まりきらない功夫があふれてしまっているのでしょう。
…そんな大したゲームじゃないのにな……。
さて。
やっぱり功夫といえば大きさが非常に重要(?)です。
功夫たるもの、他を圧倒する大きさで相手を威嚇する事も必要だからです。
ええ。そうなんです。知らないの?(←さも当然のように。)
…なのでこのゲームのキャラは 非常にデカいです。
すべてにおいてダイナミックな大きさで、
主人公の背丈は8ビットハードを使用しているにも関わらず
ブラウン管の半分をゆうに超える大きさです。
…それでいて功夫は無駄な動きをしないのが信条。
ええ。そうなんです。知らないの?
敵との戦いでの無駄な動きはそれすなわち死を意味するからです。
なので技はパンチとキックのみ。
一見少ないように見えますが、そのパンチやキックのひとつひとつに
すさまじいオーラが詰めこまれています。
もちろん、ナイフやその他刃物系のブツが飛んできても、パンチで撃退。
一般人だともれなくプッ刺さりますが、功夫なので大丈夫です。
…ちなみに主人公はしゃがみキックという技を持っておりません。
しゃがみパンチは出来ます。
これは私が推察するに、主人公の会得している功夫が
無駄を一切省き究極までカスタマイズされた拳法ゆえの現象と思われます。
ていうかなんで人間として出来る事が出来なすばらしいですね。
こんな拳法を迎え撃つは「謎の全身ローブ隊と小物の皆さん」。
まずは謎ローブ隊。やつらは今までに類を見ないすごい拳法で主人公を脅かします。
何がスゴイかと言うと、人海戦術。
2~3人(注:デカキャラなので十分ボリュームあり)、
はたまたそれ以上の人数で来るので精神的に大ダメージです。
そして気になる攻撃方法。
なんと、
素で突っ込んできます。
黙々と。早歩きで。シャギシャギと。
これにより主人公にボディアタックするという寸法です。怖いです。
しかも彼らは3兄弟。
初めに出てくる灰ローブは歩いてくるだけ。
次の緑ローブは突然主人公の前でしゃがみ、
フェイントをかけて主人公のパンチをよけ、主人公にステキなブローをくれます。
最後の赤ローブは小賢しい真似はしないものの、
なんとこっちのパンチに3発耐えます。
その鍛えぬかれたパワーで押しきられる事もしばしば。
この恐ろしい連中に加えてどこからともなく飛来してくる小物軍団。
石、ナイフ、鎌、マリ、蛇、虫、盃、人魂などがこぞって襲ってきます。
…万物にねらわれる主人公って一体。
そしてアクションゲーム定番のボス。
対戦形式は人間対人間のタイマン勝負。
これが強い。世辞抜きで強い。最近の格ゲーとかの比じゃない。
まるでこちらの動きを読んでいるかのようなアルゴリズムで迫るボス。
…というわけで、
このゲームをプレイすれば功夫の何たるかがわかる事でしょう。
功夫の道は険しい。
ゆえに極悪難易度。
敵パターン陰険。
ボス激強。
こっちはしゃがみキック知らず。
それどころか蹴りがすべてトゥーキック。
弱小功夫対最強集団。
君は打ち勝つ事が出来るか。