俺の料理

このゲームはまさにアイデア勝ちといえましょう。

極限までアナログスティックを使用したかつてないゲーム。

それがこの「俺の料理」。

一体どんなゲームかと申しますと、

主人公はさすらいの料理人となって、いろんな店の手助けをしたり、

ライバルキャラの送り出す怪人と料理対決をしたりして、

最終的にライバルを打ち負かすのが目的です。

つまり、料理がすべてという世界。

ただ、ココで一つの疑問が出てきます。

料理はどうするのか。

このゲームは別に経営シミュレーションではありません。

あくまで料理で勝負します。

肝心の料理の方法。

そのすべてがアナログスティックに詰まっているわけです。

そう、料理の全工程をアナログスティックで行おうというのです。

切ったり、ゆでたり、こねたり、そそいだり、といった動作を、

てきぱきとアナログスティックでこなしていき、店の評判をあげていくわけです。

一例を挙げてみましょう。

皆さん、プレステのアナログコントローラを用意して下さい。

そして、右のスティックを手のひらを使ってぐるぐる回してください。

これが「まぜる」です。

ついに右スティックも日の目を浴びる時がきたとかそういう事じゃなくて、

一連の「まぜる」動作はこれでOK。たこ焼きの具とか。

もう一ついきましょうか。

両スティックを交互にすごい早さで押してください。

これが「北斗神拳」です。ザコ敵はこれで一撃です。

他にも、

両スティックを同時に同じ方向に動かして敵を誘導し閉じ込める「魔封婆」、

右スティックをぐるぐる回して最後にハジく「ゴムゴムの鞭」、

左スティックで動かしてパワーがたまったら右スティックを押して自分にぶつけて

それを食らい妖気を爆発的に増幅させる「邪王炎殺黒龍波など、

料理にはかかせない動きをする必要はあるのですが

これらはウソかつジャンプネタなので例によって信じるとバカを見ます。

それはいいとして。

このアナログスティック操作、意外にバカに出来ません。

アナログなので料理を作る時の細かい動きが再現され、

頭ではゲームだと分かっていても「ちょっと料理作ってるぞ感」が伝わります。

それが例えば食材を切る時の厚みとか、ちょっとしたさじ加減とかに影響しますので、
 
本当の料理と同じで少し気を抜くと「あ。」なんてことになりかねません。

まあアナログコントローラで指切ったり火傷したりはしないでしょうが…。

さて、

このゲームには「おじゃま」が存在します。

同じ工程のものを同時に料理し、

完成させる(例えば「焼きそば」が複数注文されたとしたら、

食材を「切る」のは別々だが「炒め」たり「味付け」したりというのは同時に出来る。

同じ鉄板上の話なので。)と送れるのですが、

これもアナログスティックで対応します。

例えば「ゴキブリ」がでたら左スティックでスリッパを動かして右スティックではたく。

そうして対処していかないとせっかく来てくれたお客さんが

注文をほっぽり出して帰ってしまいます。

当然店の評判はがた落ちです。

店を閉めやがれです。

つまり、このゲームはアナログスティックフル稼動と言えるでしょう。

アナログスティックから伝わるプチスリル。

あなたのコントローラーで眠っている右スティック、

料理の為に使ってみませんか?

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