メガCD「幻影都市(IllusionCity)」をクリアしたのでそのレビュー。
これ、ドットアニメに非常に力の入ったRPGでして、
あらゆるシーンを、アニメではなくドットで表現してるっていうゲームで。
オープニングとエンディング以外はドットアニメで全部表現されてました。
結構すごかったです。しかも、結構効果的に入ってきてる。
個人的には、…これ書き方によってヘンなカンジになっちゃうんですけど、
敵のボスの中で、ガッチリ恋仲な2人がいまして、その2人のラブラブなシーン。
と、
敵ボスの1人が別の幹部を色仕掛けで惑わすシーン。
この2つのシーンがね、ドットアニメによってすごくうまく消化されてる。
これは後者のシーンなんですけど、
「ベッド異常にでけえよ」とかそういう事はおいといて、
この後、いろいろセリフ入った後、女(この写真のヤマってヤツね)の方が
スルッと着物を脱いで、終わるのね。ドットなんだけど全裸。
…でね。
これがもしアニメでやられてたら。
意味変わってくる…と、思いません?
なんだろう、サービスシーン的な?そういう要素も入れときますか的な?
だけど、ドットでやってるので、
ラブラブ度合いの本気っぷりと、
色仕掛けの中途半端では済まさない完全なる骨抜きアタックがちゃんと見えるし、
見てるこっちも、別にやましい気が起きるどころか、
リアリティあるドラマの一部として見ることが出来るという。
これがすごい。すごいす。表現として絶妙なところを突いてる。
あとあれね、従者の首がスパーンとはねられて血がパーンと出るシーンも
ドットで表現されてましたね。そういうのもアニメじゃできないもんなあ…。
ホント、話の内容と表現方法がピッタリなゲームですわ。
…あ、ちなみにRPGのデキとしては中の中くらいですよ。(←まさかの普通評価。)
いやなんか、話まとめきれてないのよね。
3種の神器つって2種類しか出てこないし、
重要なボスが8人いるらしいんですけど、ボスの仲間がいっぱい出てくる上に
話の構成も表現もあいまいで誰が誰だかわかんなくなるし
(突然仲間に「これで6人倒したな…」みたいなことを言われて超ビビった)。
…前も書きましたが、
推測ですけどたぶんシナリオライターさんは魍魎戦記MADARAがスキで、
多分にそれに近い要素を盛り込みたかったんじゃないかなあ…。うーん。
センスはいいんですけど、どうも話の展開と、あと効果音がメリハリ無いのと、
その他ちょいちょい気になる部分があって、
なんとも惜しいRPGになってしまっております…。
ゲームバランスはまあまあイイんですけどね。
途中大変なところもありますし、ラスボスも緊張感あるし。
なのでその「ちょいちょい気になる部分」がなおさら惜しい。
これ…ゼヒリメイクしてほしいわ…。
ということでメガCDの隠れた佳作、
遊ぶ環境のある方にはオススメしときたい1本です。
クリアまでは結構大変ですけど、
ドットでしか表現できないシーンは一見の価値あり!かな。