ムーンブルクの王女登場。

「ローラの洞窟」~
「ムーンブルクの王女仲間に」。

「うそつき」と「とらうま」の二人。

妙にアツイ信頼関係の二人。

ムーンペタへいくためにサマルトリアの西にある「ローラの洞窟」へ。

「ロゥラァアアアアー」(←ヒデキカンゲキ。しかもハモリ。)

歌う二人。ハレルヤ。

中に入るとウェルカム老人。

すると老人が衝撃の事実を告白。

「ローレシアの南にあるほこらには行ったかな?」

初耳。

「いやー今日はいい天気だねー。やっぱりピクニックに来て良かったなー。

あ、そうだ、母さん、おべんとうは?」

「家。」

そういう状況。

オレに帰れと。

「ドナドナ」をきれいにハモリつつローレシア南のほこらへ。

するとやはりウェルカム老人。

「サマルトリア西の洞窟には行ったかい? あそこには銀のカギが眠っているんだよ。」

「それってローラの洞窟の事ですか?」

「いいや。別。」

「ああ、そう。」

「昭和枯れすすき」を超重低音でハモリながら歩く二人。

「…おれたち踊らされてるよな…。」

「…かもしれないね…。」

名前も思考もネガティヴな二人。

仕方なく洞窟を発見、散策し、無造作に捨ててある銀のカギをゲット。

それはどうかと思いつつ、その足で「ローラの洞窟」へ。

中はとてもダンジョンと呼べないような一本道。

歩いて歩いて着いた先は、
 
孤島でした。

ハメられたー!!!!

一箇所だけ左に曲がったのがいけなかったんだー!!!

そんなことばっかりやってるからHPもかなり減少。

薬草も尽きた。

「…だめだ、いったん引き返そうか……。」

「いや、そのキズちょっと見せて。…はい。」

「うそつき」のキズをやさしい光が包んだと思いきや、彼のキズは一瞬にして回復した。

「…?」

「ああ、これは呪文といって、その人の魔法力を使っていろんな効果を

もたらす事が出来るんだ。ボクはまだ経験が浅いからこれくらいしか使えないけど…。」

「そんな便利な力が! よし、オレも挑戦だー!!」

「うそつきは じゅもんを つかえない。」(←原文のまま。)

「うそつきじゃ呪文は使えねえってのかあああ!!!」

本当はただ素質がないだけなのだが、

「うそつきはじゅもんをつかえない」→「正直者はつかえる」という方程式が

彼の中で渦巻いてしまい、しまいには草を食べて「デリシャス」という始末。

うるさいので聖水を飲ませて黙った所で「ムーンペタ」へ。

宿屋で休み、一通り買いものを済ませた所で

一匹の子犬に遭遇。

話しかけると、ついてくる。

「…おなかでも空いてんのかなあ。」

「そうか。これでも食え。犬。そら。そら。」

毒消し草を犬の鼻に押し付けるうそつき。

「やめなよ!」

「大丈夫だって。ネギじゃあるめえし…。」

「いや、そうじゃなくて、もっと何かを伝えたそうな感じがするから…。」

「じゃあこれか?ほら。ほら。」

福引券を犬の耳に入れるうそつき。

「なんでそうなるんだよ!」

「いや、こいつも大人のギャンブルに目覚めたいのかな…って。」

「そんなわけないだろ!もういいから行こう!」

気がかりな犬をおいて、町で情報収集し出発。

聞けば南西に「ムーンブルクの城」があるという。川沿いにゆったり歩いていくと…。

「…なんだこりゃ……。」

そこはすでに廃墟と化していた。

あたりには死臭がたちこめ、まるでこの世の光景とは思えない。

当然そこはすでに魔物の巣窟になっており、

かつての栄華を極めたムーンブルクの面影は、もうない。

あるのは瓦礫の山と、おびただしい臭気。

「…これじゃあ、ムーンブルクの王女も…。」

すると。

自分たちの眼前に炎が上がったとおもうや、

その炎はまるで待ち構えていたかのようにゆっくりと語りかけてきた。

「…私はムーンブルク王。

ロトの血を引きし勇者達よ、我が王女はまだ死んではおらぬ。」

「ではどこに…?」

「もしやすると我が王女は呪いをかけられてるやもしれぬ。

ちいさい、ちいさい、子犬の姿に…。」

まさか。

あの犬の事が頭をよぎる。

「…どうすれば元にもどれるのでしょうか。」

ラーの鏡を捜しなされ。それこそ真実を移す鏡。さすれば王女の呪いも…。」

すると別の兵士の魂が。

「二つの橋が見える場所にある毒の沼に、隠されているという話ですが……。」

「ありがとう。きっと王女を見つけ出し、ハーゴンを倒してきます。」

「…頑張るのだ、勇者達よ…。」

ダッシュ。

猛然とダッシュ。

毒の沼確認。

命がけのドジョウすくい。

「月がーゴフッ、出った出ーたーンガフッ、月ブフッ」

発見ラーの鏡。

キメラの翼を使い「ムーンペタ」へ。

「さあ!!!」

あの子犬にラーの鏡を覗かせる。

すると。

まばゆい光とともに、子犬は姿を変え、少女の姿に。

「変形!?」

「ちがうようそつき、呪いが解けたんだよ!」

光がおさまった頃には、二人の前に一人の少女が姿をあらわしていた。

「…呪いを解いてくださってありがとうございます。

私もあなたがたと同じロトの血を引きし者。一緒に戦います。亡き父のためにも…。」

「そうだね。3人で力を合わせてハーゴンを倒すんだ!」

「…ところで、名前はなんていうの?」

「…………」

「? なんで黙ってるの?」

「私、にせものなんです…。」

「は?」

「…ですから、私の名前が、その……。」

「え? 良く聞こえないよ。」
 
「ですから!私の名前はにせものっていうんですー!!!!!」

その場にへたりこむ少女。

しかし。

「そんな事を気にしてたの?オレの名前はうそつき。ローレシアのうそつき。」

「…ボクはとらうま。サマルトリアのとらうま。よろしく!」

…うん。

この人たちなら大丈夫。

私、頑張れる。そう王女は思ったのでした。

ネガティヴパーティ、ここに集結。

役者はそろった。

まずは北を目指そう。

更なる冒険へ、3人はまた歩みはじめる。

この旅に終わりの来る事を信じて。