「ライアンさん、どうしたら人間になれるのでしょうか」
「無理だな」
「いきなり全否定ですか。それはあんまりではないでしょうか」
「じゃあしょうがないから教えてやろう」
「ありがとうございます」
「まずそのヒダヒダを切れ」
「ええっ!」
「いいから切れ」
「あのう、もっと別の方法はないのでしょうか」
「あるよ」
「あるんじゃないですか。だったら今のくだりは必要ないじゃないですか」
「きびしいなホイミンは。それでは人間にはなれないぞ」
「それは困ります」
「ではさっそくだが2000ゴールドいただこう」
「おっ、お金取るんですか!」
「取るよ」
「あっさり言い放ちましたね。でもそんなお金は持っていません」
「取れないよ」
「誰への報告なんですか。リアクションが適当ですよ」
「ホイミンよ、人間とはそういう生き物なのだ」
「はい?」
「人間とは、複雑で適当な部分を持ってこそ人間なのだ」
「はあ」
「はいかいいえでは分けられない、その適当さが言ってみれば人間の本質なのだ」
「でもライアンさんはすべての質問をずっとはいかいいえで答えて」
「うるさい!」
「ひっ」
「じゃあ何か?私が人間ではないというのか!?」
「いえ、そうではないですけども」
「ああよかった」
「なんでそこでホッとするんですか。大丈夫ですよライアンさんは人間ですよ」
「うむうむ。よし、これでわかったな。ホイミンよ」
「え、え、何が?」
「ホイミンが今感じた気持ちが、人間の持つこころのやさしさだ」
「はい」
「そういうこころの部分をどんどん養っていけ。怒り、悲しみ、苦しみ、ねたみ…」
「暗いのばっかりじゃないですか」
「そういう部分も持ち合わせこそ人間というものだ」
「ネガティブすぎませんか」
「そうかもね」
「きみとはやっとれんわ」
フロシキをじわじわ出させていただいております。
じわじわ不定期でやってますのでじわじわとご確認ください。
そして、あきれてください。