- カテゴリーフシギ村日記/ジャジャ
※昨日までのあらすじ
普通なのはコーヒーだけだった。なんか落ち着いた。
「ありがとう、びっくりするくらいコーヒーは普通だったよ」
「いえいえとんでもございません。
ところであの、今日のおもてなしはいかがだったでしょうか?」
「とりあえずメイドはやめた方がいいな…。土偶喫茶の方がいいと思うよ。
さっきの呼び出しボタンもやめた方がいい。
カウンターに薬を置くのもやめた方がいい。
あとあの、他にも気になるものがあるんだけど…」
「…例えば?」
「まずこのスフィンクスね…。これなんでこんなトコにあるの?」
「それはいわゆる番犬ですね」
「番犬…喫茶店に番犬必要無いよね……」
「なるほど、喫茶店に番犬は必要なし…と。
やばい、ケルベロスmmmmmmm」
「それもやめた方がいいよ」
「あとこのカンバンもどうかと思うよ…」
「そうですか?」
「だってコーヒー漏れちゃってるもん…」
「やっぱり漏れてない方がいいですか?」
「聞くまでもないと思うよ」
「それと細かい話なんだけど、
雰囲気アンティークなのに思いっきりクッキングヒーター入れてるっていう… 」
「いやーやっぱりIHでしょう」
「うん、気持ちはわかる。いいよねIH。それわかる。わかるけど、なんか、うーん」
「七輪?」
「極端すぎてヘドが出るよ」
「でもこれはいいよね!」
「ああ、蓄音機ですか?」
「これは雰囲気出ていいねー。こういうのを推してったらきっと人気出るよ!」
「なるほど!お金がガッポリなワケですね!」
「いや…ま、まあそうかな」
「そうかーアンティークで統一感を出していけばいいのか!なるほど!
よくわかりました!それでお金を稼ぎます!荒稼ぎします!」
「う…うん」
「あっそうだ、実は、そういうムードにあった曲も用意してあるんですよ!
それもかけていきましょう!」
「そっ、そうだね!そう!それがいい!お金の話はまあおいといて、それがいい!」
「古めの雰囲気が出るような曲をね!」
「そう、古めの雰囲気が出るような曲を!」
「じゃあさっそく、このラジカセで…」
「おや?ラジカセ?」
「ええ!ラジカセです!」
「そうですか…。
…えっと、その、あのさあ、」
「…やめちまえこんな店ーッッ!!!!!!!」
[おわり]