ゲームレビュー

ガントレットレビュー&プレイ

最近いろんな事がめまぐるしく起きてまして、そんな時心をいやしてくれるのが

メガドライブのドゥキュキュンジョンジョンボガァと鳴るFM音源です。

流れる曲は濁点を使わないと絶対表現できない重厚メタルサウンドだったりしますが、

ワタシにはエンヤと同じに聞こえます。

であの、最近メガドライブの「ガントレット」というゲームをプレイしまして。

…このゲームは、見た目ファンタジーRPG風のシューティングゲームで、

敵がどんどん出てくるジェネレータを破壊しつつ次のレベル(階層)に進むという内容。

ダンジョンエクスプローラーとか、源平討魔伝が分かる人は

それに近いゲーム。ていうかガントレットが元祖ですね。たぶん。

そのシステムも当時としては斬新なんですけど、

個人的に秀逸だと思うのは、素晴らしいBGMとバカみたいな敵の物量!

まずBGMは他のメガドライブのゲームと比較しても、

音の広がりがキレイで、何回聞いても最高。

間違いなくメガドラサウンドの最高峰です。

ちなみに作曲は、調べたら崎元仁さんだそうで…。

崎元さんはもう、いい曲しか作らないでおなじみの方ですよね(笑)。

一番メジャーなのはFFタクティクスとタクティクスオウガですかねー。

でも自分の中ではやっぱりグラディウス5だなあ…。

最近だと朧村正とか戦場のヴァルキュリアとか作られてるそうで。

いろいろ話題のオプーナもこの方ですよね…。

オプーナも曲いいですよね。ただ良すぎて寝ちゃうんですけど…。

…そしてもうひとつ、敵の物量ね。

ドーッと来ます。

ちっさい敵が、ちっさい主人公に向かって押し寄せてきます。

それをちまちまやっつけていく面白さ。

さらにためておいた魔法を使って一瞬で消し飛ばす爽快さ。

これが、最初は鬱陶しく感じるのですが、

慣れてくるとある瞬間から中毒性あるゲームに変わります。

総括すると、はっきり言って見た目は地味ですが、

BGMとそのちまちま感でなんだか楽しい。そんなゲームです。

派手さは無いけど、名作。


…という前フリで。

気晴らしなのでアーケードモードにしました。

キャラは筋肉バカの「ウォリアー」で。

赤い斧を投げまくるナイスガイです。

さらに、気晴らしなので難易度をぐぐっと下げて(笑)!

まるでプチプチをつぶすようにストレスを発散するんだ!

ということでレッツスタート。

難易度が低いおかげでまー順調に事が進みます。

どんどんどんどん。進みます。

どんどんどんどん。どんどんどんどん…。

120423gauntlet01.jpg

…気が付いたらレベル(階層)74にいました。

※画面右上、タイトルロゴの下に表示。

たぶん地下迷宮なんだと思うんですけど、

ドルアーガならとっくにカイを助け出してるレベルです。

ここでさすがに不安になってきました。

正直レベル50~60くらいでエンディングを迎えると思っていたので…。

一体どこまで続くの?これ。

…でもまあ、レベル99とか、100くらいかね。

ていうんでまたどんどん進めていきました。

ただこの途中から、また別の違和感が。

面の構成にデジャヴ感を感じる…。

ちょっと出口の位置が違う気がするけど、あれ…?

気のせいか?いや、気のせいじゃないよな?

もしや、ある程度進むとランダムパターンになるの?

…なんつって進めていくうちに、

120423gauntlet02.jpg

レベル101。

おや???

クリアできんのかこれ??

あ、でもマシン語とかにありがちな話で、レベル128で打ち止めとかそういうこと??

つか数回見た覚えのあるレベルが出てきてるよ。

でもたまに未見のもあるんだよなあ…。

いやもしかして、忘れてるだけかも?

うわーここまで来たら引き下がれないな。

つってたら、

120423gauntlet03.jpg

レベル129。

あ、こりゃもうエンディング無いな。

エンディング無いわ。完全に無い。

ところで今何時?

…え、深夜2時30分!!?

明日仕事あるのに?5時45分に起きるのに!!?

メガドライブでヒマつぶしどころか追い込まれちゃってるじゃん!

オレメガドライブ大好きだけど、メガドライブに殺されてもいいけど、もう少し生きていたい!

つーわけで最後ゲームオーバーになっとこうと思ったんです…が、

…難易度下げすぎたせいでまったく死なない!

さらに体力が余りすぎて、

魔法でしか倒せないっていう説明の敵まで物理で殺せるようになっちゃたよ!

やべー!こいつ強い!

強いのにうれしくない!

120423gauntlet04.jpg

結局そのレベルで死ねず、レベル133でようやく死にました。

なんてしぶといヤツなんだ…。

気が付いたら主人公の方が敵より憎くなってたよ…。

…ということで、こっちの気が済むまでダンジョン潜って

思うさま敵を殺しまくれるアクションシューティングをお探しの方、

いいの、ありますよ。ゼヒどうぞ。

ヴォルケンクラッツァー

このゲーム、一体何なんだろう。

怪しい世界観に怪しいシステム、怪しい敵、怪しい主人公…。

怪しさ爆発のアクションゲーム。それがヴォルケンクラッツァーです。

主人公は怪しい塔を攻略し、「勇者の証」を手に入れなければなりません。

しかも、証のある「中央の塔」へはすぐに行けず、

20階ほどの「西の塔」を先にクリアしないといけないというストーリーです。

でね。

この上り方がまた特殊で…。

塔といっても途中でザコがわんさか襲ってくるわけではありません。

各階に1匹モンスターがいまして、そいつと必ず戦うというシステムです。

戦闘はすべて1対1。

つまり、西の塔では20回の戦闘を終えれば登頂したことになります。

また、戦闘ごとに経験値が取得でき、主人公は少しずつ強くなっていきます。

で、

それ以外のことは…ほとんどありません。

塔を上る際にできることといえば、

1階上るごとにアイテムを探すこと(ボタン1発で結果がわかる)、寝て回復すること、

敵の様子を伺うこと、逃げ出すこと…ができるくらいです。

これを流れにすると、

様子を伺い逃げるかどうか決める→戦闘→睡眠→アイテム探し→上る…となり、

要するにプレイヤーはこのサイクルを延々繰り返すことになります。

そして、もしモンスターとの戦いに敗れた場合は、

持ってるアイテムはすべて無くなり、さらにレベル1にされて1階へ戻されます。

ここだけ急にシレンっぽいです。

途中シレンっぽさは微塵も無いけど、その部分だけ。

…なんでそこだけ過酷にしたんだろうか……。

ただでさえ過酷なルーチンワークなのに、そこまでペナルティを課すなんて…。

…さらに、肝心の戦闘システム。

なんと、

L2ボタンで防御、

L1ボタンで上段攻撃、

R1ボタンで中段攻撃、

R2ボタンで下段攻撃という特殊さ。

えええええええ!!!?

ちなみに○×△□ボタンはアイテムや技に割り当てられているため、

ゲーム中は右手の親指が一番ヒマです。

特に技の揃わない序盤は、触れる事すらありません。

いまだかつてそんなゲームがあっただろうか。

ていうかわざわざそうする理由がどこにあるのか。

超わかりにくい!

敵も巨大な虫やら剣持ちすぎの骸骨やらとにかく気持ち悪い連中が現れ、

さらにそのどれもが挙動不審な動きでこちらを攻撃してくるため

もうどこにどういう感情をぶつけていいのかわかりません。

…もう少しまともな戦闘システムは考え付かなかったんだろうか……。

ゲームにおける変化球を狙ったんだと思うんだけど、

変化球過ぎて自分の投げた球がネクストバッターサークルの打者のバットに

ぶち当たってそのままホームランになっちゃう勢いだよ…。

何してくれてんのって話だよ…。

…そして、不気味なのは塔だけに収まりません。

まずそもそも、主人公の顔がすでに不気味!気持ち悪い!

拡大するとさらに!

ダメージ食らうとさらに!

そして寝たときのこの顔!

もうホント、この世の終わりのようです。

ベースとなる塔のふもとの町も怪しさ爆発。

町の人から話が聞けるのですが、

顔がさながら全員スタンド使いのようです。

…ちなみにこのゲーム、

一応西の塔はクリアして、中央の塔の20階まで来たんですが、

そこからデュラハン(首なし騎士)やらドラゴンやらが出てきましてね。

んで彼らがまた、ふざけた強さでして。

デュラハンなんて、近づく前に防御不可の全体魔法攻撃を3連発放ってきて

バトル始まって即、体力を1/10くらいまで落とされて…。

思わず「ギャーッ!!!」と絶叫してしまいました。

なかなか普段言わないですよ。ギャーッて。

それでも言わずにおれないほどの、笑っちゃう強さ。

どう考えてもこれ作った人、どうかしてます。

…と、

まあここまでいろいろ書いてきましたが、

なぜ。

なぜここまでボロボロに書くほどのゲームなのにも関わらず、

西の塔をクリアして、中央の塔の半分近くまで進めることができたのか。

それはまあ、ただ単に物好きってのもあるんですけど、

いいか悪いかのベクトルはともかく、

ある一定の方向に突き抜けちゃってるタイトルであることは間違いないワケで。

なんかこう、キライにはなれないんですよね…。このゲーム。

決して面白くはないし、口が裂けても名作だなんていえないけど、

どうも突っぱねられない。

むしろ、全体の気持ち悪さを考えると、この狂った強さの敵も

「まあ世界全体が狂ってるんだしこんなもんか」とすら思えてきます。

ということで…総括しますと、

とにかく普通じゃないゲームをお探しのあなた!

美少年、美少女が活躍するだけのゲームに飽き飽きしているあなた!

理由無く自分を追い込みたい特殊なあなた!

ちょっとやってみてください。そういう方にオススメです。

5%くらいの低い確率ですが、ツボかもしれませんし。

…まあ間違いなくゲームアーカイブスには声かからないと思いますので(笑)、

もしお店で見つけたら、ちょっと遊んでみてください。

…そうそう、ちなみにゲームオーバー画面は爆笑必至です。

せめてそこだけでもいいので見てください。

そして、一緒に絶叫しましょう。ギャーッ!!!


ちなみに主人公の名前は、

「ステップアップのぼる」です。

あ、いや、もちろん勝手につけたんですけども…。

クーロンズゲート

クーロンズゲートレビュー第1話

「デスマスク」というゲームのレビューを以前しました。

あの狂ったソフトは移動がフルムービーで構成されたゲームでしたが、

このムービー移動をまともに制御したゲームが!

今日紹介する「クーロンズゲート」です。

ジャンルは…なんでしょう(笑)。

スチームパンク的な、ダンジョンRPG…ですかね。

拠点となる街中の、店間の移動はムービーでなめらかに。

でも、あれほどストレスは感じません。

見習えよデスマスク!

そして、敵と戦うダンジョンパートでは、

ポリゴンで構成された迷路を1人称視点(いわゆるFPS視点)で進めていきます。

ここまでは、特に言うことはありません。

が!

そこに、モノリスのごとく巨大なカベが立ちはだかります。

それは…聞きなれない専門用語バリバリの、とにかく特殊で異質な世界観!

すごいです。

徹底されてます。

中国的なセンスをベースに、

未来とも過去とも取れない、ファンタジーとも現実とも取れない、

他に形容のしようが無いほどの世界観。

あえて言うならなんだろう、

瘴気に当てられた鳥山明先生が地下室で考えたような。

…たとえになってないわやっぱり(笑)。

とにかくそういうカンジなんですよ。

普通じゃないんです。

でまた、これがね、世界観が普通じゃないだけで、

その実態はただの3DダンジョンRPG…っていうんならまだしも。ですよ。

戦闘がまた特殊で…。

まず、数値的な概念はありません。

そして敵のマップ上の位置は基本的に固定。

敵は常に呪いを発していて、プレイヤーはその強弱で敵の位置を特定。

敵を見つけたら戦闘画面に移行。

戦闘の流れは、

敵を調査→5属性からなる敵の属性を確認→相反する属性で攻撃…と。

攻撃が成功すれば即座に戦闘終了。

しかし、「相反する属性の攻撃」は、1回使うとなくなってしまいます。

その上、ひとつしかストックできません。

この問題をクリアするために、敵の別の倒し方があります。

それは、敵の邪気を吸収すること。

吸収すると、敵の持っていた属性をひとつストックでき、敵も死にます。

…じゃあ全部吸収して倒せばいいのでは?と考えがちですが、

このゲームでは吸収によって手元に5属性すべてがそろってしまうと、

溜め込んだ邪気に耐えられなくなり、ゲームオーバーになってしまいます。

つまり、うまいこと攻撃と吸収を使い分けて戦わなければいけません。

…えー、

ついてこれてますか(笑)?

だからアレだ、星のカービィですよ。

吸って吐くと。

で、違う種類で4発までためておけるけど、

5発溜め込むと中で寄生虫に変化して、

中を食い破り、繁殖し、やがて宿主と同化し、根ざしたものがウィスピーウッズで

空から降ってくる木の実に見えるものは変色したカービィの抜け殻で

これこそまさに輪廻転生の暗喩(あんゆ)ってどんどん話が脱線しておりますが、

まあそういうことです。(←どういうことですか。)

とにかく、戦闘も個性的であるということがお分かりいただけたと思います。

が、しかし!

今、これでもかなり言葉を選んで解説しました。

実際は違います。

実際はもっともっと、このゲームならではの専門用語が飛び交い、

聞きなれない言葉だらけでもうその言葉が何を意味しているのか

理解できないこともしばしば。

すごいです。

世界観の作りこみ、尋常じゃありません。

そのため、とっつきにくさも尋常じゃありません…。

ですが。

それを越えて、あのまるで匂いまで伝わってきそうなグラフィックと、

怪しくて独特の雰囲気を受け入れることができたら!

きっとまだ見たことの無いアドベンチャーを楽しむことが出来ると思います。

ちなみにワタシは…、

ぼんやりした雰囲気のBGMにどうしても眠気を誘発されてしまいますが(笑)、

結構この世界観はツボで、おもしろいです。

特殊な戦闘も、序盤のチュートリアルに近いダンジョンでやり方を学べるし、

何よりやっぱり、斬新なシステムのゲームはそれだけですばらしいよ!

…ということで、総評としては個性の塊のようなゲーム…ですので、

退廃的中国のグラフィックセンスにピンときたら!

もしくは、風水や陰陽といった中国ファンタジー的なフレーズにピンときたら!

遊んでみてはいかがでしょうか。

ワタシは気長に、この世界を歩いてまわりたいと思います。

ただちょっと、ナビは欲しいかな…。


クーロンズゲートレビュー第2話

前回のクーロンズゲートの続き。

…でですね、今日はどうしても書いておきたい事がありまして。

えー、クーロンズゲートですが、このゲームに限り!

攻略サイトをガンガン見ながらプレイすることを推奨致します!

※バカみたいですがもう少しお付き合いください。

ゲームのネタバレは基本的にシャットアウトして臨んできましたし、

そのスタンスは変わりません。でもこれは違う!

クーロンズゲートは、違うんです…。

あのゲームはとにかく本当に狂気じみた作りこみがあって、

ハッキリ言ってまともに会話総当りでプレイしていくと時間がかかりすぎて

世界に入り込むどころかどんどん敬遠してしまう。

ていうか街中の移動が本当にうんざりしてくる!

せっかくいいものを持っているのに、入り込めない!

ちなみにワタシは、小黒(シャオヘイ)という女の子に本を渡し、

ネットに入るためのカードを探しているところで詰まっていました。

…まさかね、道端にいるなんでもない2人組が情報をもっていたとは……。

そこから流れるように、攻略フローを見ながら進めていったんですが、

引っかからずに進めると…まるでOVAを見ているかのごとく、

しっかり内容がつかめるようになってくるんです…!

もちろん、ゲームにおいて「迷う」事自体を否定はしません。

アドベンチャーゲームは迷うのもゲームの一部です。

ただクーロンズゲートに関しては、迷う事の障害が大きすぎる…。

いい世界観なんだけど、入っていけないのはもどかしすぎる…!

ということで、ゼヒ攻略を見ながら遊んでいただきたいと思います。

…つっても、もちろん先まで見ずにね。

そりゃそうです。それを楽しむんですからね。


クーロンズゲートレビュー最終話

前代未聞の攻略閲覧推奨ゲーム「クーロンズゲート」、

ようやくクリアしました。

ラスト2時間くらい(八嶋智人さんが声やってるキャラの最後の登場シーンから)、

DVDレコーダーに撮っちゃいましたよ…。

ものっすげえ面白かった。

いやもう、後半になってくると「サイコロサイコロサイコロ…」なんてセリフとか、

普通に出てきちゃうし。

とにかく、すごいパワーのあるゲームでしたね。

細かい事とか考えるのは完全に野暮。

「そいつの正体あいつだったのかよ!!!!」っていう衝撃のラストもよかった。

あと個人的にツボだったところは、

ゲーム中に質屋が2人いるんですけど、

そのウチの1人は「ウチにはなんもない。アンタの方がいいもんもってるよ」なんて

セリフを吐くのに対して、もう1人の質屋はいろいろアイテムを仕入れてくる、

その違いは一体…あ、なーるほーどねー!!!!とか、

ゲームキッズってただのガキなのに…あ、なーるほーどねー!!!!とか、

…つかもう、結局後半の怒涛の展開は全部ツボだったわ。

ありゃすごい。ありゃすごいす。

あとねー、ゲーム内容以外で言えば、

まさか聞けると思わなかった八嶋智人さんの声優演技、

全力過ぎる青野武さんの演技、

全力過ぎる千葉繁さんの演技、

全力過ぎて爆発しそうな青野さんと千葉さんの掛け合い、

そして、あれ?この人ざぶとんと幸せを運ぶ人の声に似てるな?と思った人が、

スタッフロールでまさにその人が声やってたというサプライズ。

とかく、声優さんの熱演がすごかったです。

…と、

ベタボメしてはみたものの。

冷静に考えるとアドベンチャーゲームとしては相当難易度高いと思いますし、

普通に買った人が投げ出してしまうのは、無理ない話だと思います。

まともにこのゲームに立ち向かうのは、相当の記憶力と精神力がいるわ…。

なので、こんだけ面白かった面白かったと言いながら難ですが、

真っ向勝負しようとするなら、絶対にオススメしません(笑)。

最低条件としてはそうですね、MOTHER2のムーンサイド…よりも、

MOTHER3のキノコゾーンかな(笑)。あれで気持ち悪くなるならやめたほうがいいす。

ということで…、気になる方は、責任持てませんが、ゼヒ。

デスマスク

名前で一目ぼれして買ったタイトルのご紹介です。

内容は一般的なアドベンチャー。

ですが、

イベントから移動まですべて実写+ポリゴンムービーで作られているという

なんとも豪華なSF作品です。

主人公の警官ジェイクは、悪人エンジェル・デヴォイドを追いかけますが、

その過程で事故に遭い、顔面修復手術を受けることになります。

しかし、その手術によって、顔をエンジェルそのものに変えられてしまい、

指名手配犯として逆に追われることになってしまう…という。

おおー怖い。想像するだけで怖いよ。

でまあ、主人公はエンジェルを追いかけることになるのですが、

これが本当に前途多難。

何しろ、オープニングムービーのあと、たった3秒操作しないだけで殺されます。

恐らくほとんどの方は、この洗礼とも言うべき最初のイベントで

ゲームオーバーの画面を見ることになると思います。

…ということで、せっかくですし写真を交えて解説。

オープニングから。

手術がおわり、怖い顔のナースが画面の包帯を取ってくれています。

「ジェイクさん、あなたの顔は完全に修復されました… すぐに退院できますよ…」

しかし、何も知らずに包帯を取ったナースは、

指名手配犯エンジェルの顔になっている主人公を見て、恐怖におののきます。

「!」

「あなた…」

「エンジェル・デヴォイドッッ!!!!!」

逃げ出すナース。

なんのことかわからない主人公。横にある鏡を見てビックリ。

自分の顔ではなくエンジェルの顔にされた主人公ジェイク。

ようやく自分の置かれている状況に気が付きます。

そしておもむろに部屋の入口に目をやるジェイク。

ちなみに、ここまですべて1本のムービーで進行しています。

そして…この画面!ムービーが3秒くらい止まるこのシーン!

この短すぎる時間の間に行動しないと…

何やら黒ずくめの人物があらわれ、

バーン

ゲームオーバー!

そんなの絶対回避できねえよ!!!!!

考えて行動するまで与えられた時間はたったの3秒。

…これで、なんとなくこのゲームの別の意味での恐ろしさが理解できたでしょうか。

そして、そのイベントを越えてもなお押し寄せる即死イベントの数々。

主人公にさりげなく毒を盛るバーの女、

アイスクリームと爆薬を運ぶ謎のパワードスーツ男、

理由無く襲ってくるカギヅメのロボ忍者、

なんかどっかのアウトロー…。

序盤のシーンで、しかもアドベンチャーなのにも関わらず、

こんなにも主人公を殺しに来るとは。

シーンを移動しても、人を見つけると殺しに来る狂気のサイバードッグや、

急に爆弾パズル(実際にはノーヒントで、単なるカンでボタンを押す)を

出して来るエンジェルの元部下など、

まあとにかくキレまくりでマッドな連中による即死オンパレード。

なんなんだこの世界は!

狂ってんのか!

あ、狂ってるのか。

…そんな世界なので、基本的なゲームの常識すら通用しません。

序盤のシーンでは、

・バーの女を威圧してクレジットカードを受け取り、殺す

・カジノで、ミスターディジットなる人物と会い、パスを受け取る

・アイスクリーム運搬車からチップを奪う

この3点がどうも重要らしいのですが、

それぞれのイベントは独立しているのに、なぜか場合によって

アイテムを受け取るムービーは見ているのにアイテム欄に無い…という、

完全ハマり状態になってしまうことが…。

実は初回のプレイでその状態になってしまい、こっちまでラリッてきそうになりました。

最初からやりなおしたら、無事にもらえたんですけども…。

たぶんイベントをこなす順番なのかしら…。

何にせよ、やっぱり狂ってます。このゲーム。

あとあの、一番最初に…まるでメリットのように書いた、移動のムービー!

画面上でカーソルが矢印に変化するところをクリックすると、

コツコツ歩く移動ムービーが流れるのですが、

逆に言えばそのムービーが用意されてないところには行けないため、

ちょっと間違えて前進し、後ろに戻りたいというときでも、

戻るためのムービーが用意されている地点まで進まないといけないという

意味不明なプロセスを踏む必要があり、イライラします。

めんどくせえ!

さらに極めつけは、次のイベントが発生した場合でも、

歩き方によってイベントの起きない場合があるという…。

言葉で説明するのが難しいんですが…、

T字路の交差点を、右に直接曲がるのと、

一旦左に入ってからバックで戻るのとでは、到達するところは同じでも

イベント発生後のムービーが2通り用意されていないため、

結果としてイベントが起きないんですよね…。これでまたさまよってしまいました…。

もう、本当にすべてが狂っています。

登場人物。ゲーム性。イベント。

正しいものなんてひとつもない。

あるのはただ、狂気。

そんなゲームの舞台の名前は、パラダイスシティ。

…でも忘れないで、ジェイク。

この街は…パラダイスなんかじゃない。(←ジェイクの元同僚のセリフより抜粋。)

アコンカグア

…このゲームに、副題をつけるとしたら。

「都合がよすぎるアドベンチャー」。

なんとも不名誉な副題ですが(笑)、

そう言いたくなっちゃうほどとにかくすさまじい都合のよさ!

書いてるだけでも失笑してしまいます。

舞台は架空の国家、南米メルーザ。

政府と民主化運動の対立が激化しているこの国で事件は起こります。

民主化運動の代表者である「パチャママ」を乗せた飛行機が

何者かの陰謀により爆発してしまうところから話が始まるのですが…。

この飛行機、雪山(アコンカグア)へ墜落しますが、

とりあえずパチャママを含む主人公たちはほぼ無傷!

…この段階でもう相当無理があるんですけども……。

「雪のおかげで助かった」ってアンタ…。

ですが、こんなもんじゃありません。

最初のイベント、火災の鎮火。

道を塞いでいる木が炎上しているため、消さなければいけません。

雪山なんだから雪をかければいいじゃない!と思いますが、

そこはゲームですから。消せるものを探すことにします。

すると生存者発見!

なにやら意味深なカギをこちらに渡し、息を引き取ります。

たぶん、カギを渡さなければ死ぬ事は無かったでしょう(ゲーム的な意味で)。

そして…、まるで示し合わせたかのように墜落現場に落ちている、カギのかかった箱。

中にはなんと消火器!

すごい!奇跡!

ワタシはいまだかつて、カギで守られている消火器を見たことがありませんが、

そこはゲームですから。いただくことにします。

先に進むと…今度はツールボックスを無くしたエンジニアが!

横には、いかにもツールボックスを使ったら助けられそうな女性が!

そこでさっそくツールボックスを見つけたいのですが…。

どうやらそのツールはスーツケースに入っている模様。

それではがんばって探しましょう。

…このゲームは進めるごとに仲間が増えていき、

さらにそれぞれ固有のスキルがあるため、

行動する仲間を切り替えて、協力していかないとクリアはできません。

この段階では、

雪山に詳しく、高所に登れる邦人ジャーナリストの「カトウ」、

スペイン語を話せる民主化運動の要「パチャママ」、

アメリカ育ちの機械に強いエンジニア「スティーブ」の3人を動かすことができます。

ここは雪山知識豊富なカトウが散策。ほどなくしてスーツケースを発見。

しかし…。ここからのやりとりが秀逸。

持ってきてやれよ!!!!

スーツケースぐらいここに持ってきてやれよ!!!! お前体力あるんだからやれよ!!!!

…でも!

そこはゲームですから。当人に行かせて。

ツールボックスを使って、

客席のシートに足が挟まってしまった女性「ジュリア」を助けます。

するとこのジュリア、コンバットナイフとライターを所持。

そうだ!

これでロープを切って、岩に結び付ければ、下に降りられるぞ(カメラ目線)!

いつから飛行機は刃物と火気の持ち込みがOKになったのか知りませんが、

そこは、もちろん、ゲームですから。使っていきましょう。

…という具合にゲームは展開していきます。

あ、そうそう、もちろんゲームですから、

雪山を移動しても一切衰弱しません。

体力も減りません。寒がりもしません。みんな元気です。

…南米最高峰の実在する山ですが、ゲームなので大丈夫です。

さらにこの後、政府軍のヘリと戦う事になるのですが、

ヘリを倒すアイテムを取るには長い棒が必要…というシーンで、

見事に、政府軍のヘリからスキーのストックがポロッと落ちてきたりと、

もう都合のいい展開はとどまるところを知りません。

大体、民主化を平和的に進めたいパチャママが

政府軍のヘリ撃墜を手伝うのはどうなの…。

ということで逆にこれからどんだけ都合のいい展開が出てくるのか、

そういう意味で期待が持てます。先が見たくなります。

変な魅力満載!

…でね。

こんだけ話しといて今更言うのも難ですが、

はっきりいって、そもそもゲームというものは、

ある程度の都合のもとに成り立っています。

それは宿命ですし、それを非難するのはナンセンスだと思います。

けれどこのゲームの都合のよさについていろいろ書いてきたのは、

何より、このゲームが、まるで史実のような、

リアリティのある雪山脱出ゲームとして描こうとしているからに他なりません。

さらには、パチャママと政府との戦いがもうひとつの主軸として語られていき、

とにかくシリアス一辺倒の内容。

おちゃらけたシーンは一切入ってきません。

…だからこそ。だからこそ!

この都合のいい展開が余計に面白く見えてしまうという。

リアリティ目指してるワリにその穴だらけのゲームデザインは何なの!!?っていう。

じゃあもう魔法使えるようにしちゃえよ!っていう。

タイトルが「アコンカグア」という、実在の山の名前にしているところも

こうなってくると若干イラッとします。

…まあそんなカンジですので、

もしこのゲームをやる機会があるのであれば!

「このゲームはすべて役者が演じてるドラマだ」と、

よーく自分に言い聞かせてからプレイしてみてください。

過剰な期待は禁物です。

そして、広い心で、プレイしましょう(笑)。

まあ…その時間があるなら別のゲームをやる事をオススメしますけども。

moon

PS「moon」クリアレビューです。

キャッチしたキャラは50匹。1匹どーしてもわかんなくて…。

あとサブキャライベントなんかは、気がついた分だけ。

全部回収するんだ!っていう気を持ってやるゲームじゃないかな…と思ったので。

…全部回収するんだ!っていう気を持っちゃうと、

途端にゲームが作業っぽくなってきて面白くなくなっちゃうじゃないですか。

アイテム回収なんかとはワケが違うからね…。

一期一会を大切に。遊びました。

でまあ、エンディングをね、見たわけなんですけど、

最終的に一番オレが救われないっていう…。

史上まれに見るゲームでしたね。

このゲームはいわゆるRPGへのアンチテーゼ的なゲームで、

「ゲームの主人公」という大義名分の下に

無抵抗のモンスターを片っ端からやっつける非情な勇者がいて、

その倒されたモンスターの魂を救っていくことでゲームが進んでいくんですけど、

…それって、

既存のゲームを真っ向から、自らの手で否定していってるわけじゃないですか。

このmoonに出てくる「勇者」は、

一応ちゃんとRPGらしいストーリーの上で勇者を演じているわけです。

画面を通した彼はまさに英雄。

なのでmoonは、ゲームの舞台裏…みたいにとらえてもいいかもしれません。

ドラクエなりFFなりMOTHERなりで、

敵を倒す主人公の後ろについてって、

やられたモンスターを助けてるのとまったく同じ。

って考えると、なんつーのかな、

「自分が意図しないところで相手を傷つけてしまっている」みたいな。

わかり…ます?

あ、じゃああれだ、言い方を変えよう。

ドラクエの敵が実は全員いいヤツだったらどうする?

相当エグくない?

レベル上げのために敵倒すのなんてメチャメチャエグくない?

ね。

そういうところを見せるゲームなのよ。このゲームは。

だから、オレが救われない。

このゲームをプレイしたオレだけが、ね。

そして、それらを積み上げた上での、

あの最後の選択肢…。

もうホントあの選択肢はつらい。

自己否定そのものっていうか。

考えすぎかもしれないけど、でもそうなんだもの。

ゲームがスキであればあるほど、このゲームの最後はツラいと思うわ…。

…ということで。

このゲームはとにかく普段ゲームをやりこんでいる人に、ものすごくオススメしたい。

「キャラがかわいいのでゲームしない人にオススメ!」なんて、口が裂けても言えない。

なんなら、

ゲームやって無い人には最後のエンディングはまるで意味不明だと思う。

ラブデリ特有の時間の流れ、キャラの動きがしんどい人もいるでしょうが、

途中の謎解きをすべてネタバレした状態でも、

なんならオチを知ってても、大丈夫。動画を見てなければ大丈夫。

自分でコントローラを握って、

勇者の後をおいかけて、

モンスターを救済して、

多少の達成感を持って、その上で、ぜひあのラストを見て欲しいです。

…この作品、PSアーカイブで出て欲しいなあ……。

今結構なプレミアがついてるのでちょっと手放しにはオススメできないのが

痛いところではありますが、

これはねー…。遊んで欲しいです。

オススメしてくださった方、本当にありがとうございました。

幻影都市-ILLUSION CITY

メガCD「幻影都市(IllusionCity)」をクリアしたのでそのレビュー。

これ、ドットアニメに非常に力の入ったRPGでして、

あらゆるシーンを、アニメではなくドットで表現してるっていうゲームで。

オープニングとエンディング以外はドットアニメで全部表現されてました。

結構すごかったです。しかも、結構効果的に入ってきてる。

個人的には、…これ書き方によってヘンなカンジになっちゃうんですけど、

敵のボスの中で、ガッチリ恋仲な2人がいまして、その2人のラブラブなシーン。

と、

敵ボスの1人が別の幹部を色仕掛けで惑わすシーン。

この2つのシーンがね、ドットアニメによってすごくうまく消化されてる。

これは後者のシーンなんですけど、

「ベッド異常にでけえよ」とかそういう事はおいといて、

この後、いろいろセリフ入った後、女(この写真のヤマってヤツね)の方が

スルッと着物を脱いで、終わるのね。ドットなんだけど全裸。

…でね。

これがもしアニメでやられてたら。

意味変わってくる…と、思いません?

なんだろう、サービスシーン的な?そういう要素も入れときますか的な?

だけど、ドットでやってるので、

ラブラブ度合いの本気っぷりと、

色仕掛けの中途半端では済まさない完全なる骨抜きアタックがちゃんと見えるし、

見てるこっちも、別にやましい気が起きるどころか、

リアリティあるドラマの一部として見ることが出来るという。

これがすごい。すごいす。表現として絶妙なところを突いてる。

あとあれね、従者の首がスパーンとはねられて血がパーンと出るシーン

ドットで表現されてましたね。そういうのもアニメじゃできないもんなあ…。

ホント、話の内容と表現方法がピッタリなゲームですわ。

…あ、ちなみにRPGのデキとしては中の中くらいですよ。(←まさかの普通評価。)

いやなんか、話まとめきれてないのよね。

3種の神器つって2種類しか出てこないし、

重要なボスが8人いるらしいんですけど、ボスの仲間がいっぱい出てくる上に

話の構成も表現もあいまいで誰が誰だかわかんなくなるし

(突然仲間に「これで6人倒したな…」みたいなことを言われて超ビビった)。

…前も書きましたが、

推測ですけどたぶんシナリオライターさんは魍魎戦記MADARAがスキで、

多分にそれに近い要素を盛り込みたかったんじゃないかなあ…。うーん。

センスはいいんですけど、どうも話の展開と、あと効果音がメリハリ無いのと、

その他ちょいちょい気になる部分があって、

なんとも惜しいRPGになってしまっております…。

ゲームバランスはまあまあイイんですけどね。

途中大変なところもありますし、ラスボスも緊張感あるし。

なのでその「ちょいちょい気になる部分」がなおさら惜しい。

これ…ゼヒリメイクしてほしいわ…。

ということでメガCDの隠れた佳作、

遊ぶ環境のある方にはオススメしときたい1本です。

クリアまでは結構大変ですけど、

ドットでしか表現できないシーンは一見の価値あり!かな。

ライズオブザドラゴン

今回は「ライズオブザドラゴン」です。

昨日のぽっぷるメイルから180度ターンして、

ハードボイルド近未来アドベンチャーのご紹介です。

お察しの通り、洋ゲーでございます。

主人公は元警察で危険な捜査ばかりするためクビにされた過去を持つ、

ウィリアム。通称ブレイド。

そんなブレイドが、市長からの依頼で、変死した市長の娘の死因を探るところから

話はスタート。最終的に悪の秘密結社の野望を知り、それを阻止するという。

そういう内容。です。

であのー、ゲームは怪しいところをクリックしていくことで進んでいくんですけど、

どうも、クリアまでの解はひとつだけじゃないっぽくて。

普通、アドベンチャーゲームはクリアまでの道筋は1つで、

その正解に向かってテキストを進めていく…じゃないですか。

そうじゃないんですよね。

途中途中の必須イベントはあるけれど、

プレイの仕方によって最後に余るアイテムが違う。みたいなんです。

というのも、

実はクリアして、グッドエンドかなーというのを見たあと、

攻略サイトを見てみたんですよね。

途中の選択肢が多かったので、気になって。

そしたら、ずいぶんチャートと違うんですよ…。ワタシの行動が…。

最初に主人公はヒロインである「アニス」とケンカしてる状態で、

まずそのアニスと和解しなくちゃいけないんですが、

そこの対応がまるで違って。

攻略サイト→
「途中で買った花束を渡してご機嫌取りし、その日の19時にヒロインとデート」

オレ→
「途中で花束買ったけど喋ってごまかして終わり。ヒロインとデートせず」

全然違うでしょ。

実際オレ、最後まで花束持ってんですよね。

最後の悪の本拠地に行っても花束持ってんですよね。

どんだけナルシスト?

そのおかげで一度もアニスの部屋に入ったこと無いよ。

なんかさびしい。

他にも(上が攻略サイトで下がオレ)、

「敵幹部の部屋に再度入りたいときは幹部の家にあったIDカードを使う」
「敵幹部の部屋に再度入りたいけどIDカード取り忘れたからドアのカードリーダを爆破」

「クラブに入るとき銃を取り上げられるから門番にチョコを渡して引換券をもらっておく」
「クラブに入るとき銃を取り上げられるからあらかじめ家に置いてくる」

「敵の本拠地の受付嬢をスプレーで黙らせる」
「敵の本拠地の受付嬢を適当に言いくるめる」

「セキュリティ解除のため老師からもらったクッキーに書かれた通りボタンを押す」
「セキュリティ解除のため敵のIDカード挿したらボタン押すのが半オートになった」

…と、攻略サイトとオレの行動がずいぶん違うんですよ。

結果的に見たエンディングは一番いいヤツだったんですが。

…うーん、このゲーム、意外にスゴイのかも。

ちなみに、洋ゲーのアドベンチャーにありがちな、

無駄な死にパターンももちろん実装!

ネズミにたかられて死んだり、

毒薬のシップを自分に使って泡吹いて死んだり、

ビルから飛び降りたり、

マフィア風のおじさんに殴られて死んだり、

情報屋を怒らせて普通にハマったり!

いやあ、ハードボイルドだわ。(←ハードなだけだろ。)

…ということでですね、

絵がとにかく強烈で、ヘタすりゃそのグラフィックだけで卒倒する人も

いるかもしれませんし、

ゲーム自体かなりとっつきにくいのも事実ですので誰にもオススメできませんが、

アドベンチャー“ゲーム”って、本来こうあるべきなのかも…と考えさせられた、

なんかフシギな1本でした。

かなりよかったです。

あと教えてくれたツクネにいさん、この場を借りてありがとう。

あはは。

シャドウラン

メガCD「シャドウゲイト」…じゃない、「シャドウラン」をクリアしました。

プーロ!(←うるせえよ。そんな不吉じゃねえよ。)

メガCDで最後に発売されたゲーム…らしいです。

元はテーブルトークRPGで、

魔法と機械文明が融合した世界を冒険する…みたいな内容で、

それを東京近未来を舞台にアレンジした、アドベンチャー。

テーブルトークRPGっつーのは…、そうですね、

みんなで遊ぶゲームブックみたいなもんかなあ…。

とりあえず、メガテン化したFF7とでも思ってくだされば大筋OKです。

でね。

まあとにかくこのゲームは精神力を使います。

そこらの和製ファンタジーの比ではありません。

主人公の名前が「六堂」とか、グラサンの仲間が「紫雲」とか、

極め付きは、仲間になる女子の名前が「殺」と書いて「シャア」ですよ。

これ。ねえ。

そういう意味で精神力使います。

これで精神力使うの意味がわからないなら、あなたはまだ純粋だ。

そこへ追い討ちをかけるように、

…このゲームは通常のビジュアルで進んでいくアドベンチャーパートに加えて、

アークザラッドのようなタクティカルRPGの要素もあるんですが、

武器になる銃の種類がすげー多いっていう。

すげー種類あります。

さらに改造も出来ます。スコープとか付けれちゃいます。

銃好き男子はもうたまらないでしょう。

アドベンチャー…だけどね。

念を押すけど、アドベンチャー。だけどね。

…メガテンな世界観で、

銃のカスタマイズしまくりで、

魔法もあって、

主人公たちは闇家業で、

精霊がキーワードで、

コンピュータハックもあって、

なおかつジャケットが士貴智志先生。

そんなの、こっちの精神力全部突っ込まないとできないっすよ。

…と、

ちょい悪意のある書き方で始めてみましたが、

その辺の障壁(プレイする人の精神年齢による)を乗り越えると、

結構面白くなってきます。

全7章なんですけど、

世界観はしっかり出来上がってるし、

戦闘シーンや武具の売買はあんまし適当にやるとクリアできないくらいになってるし。

あとゲーム中のキャラは士貴智志先生の絵ではないんですが、

正直、士貴先生の絵よりスキです。

初期の富樫先生みたいな…トーンですかね。

作風とマッチしてていいです。

話も、伏線回収しきれてない感もあるものの、

いろんな種族がそれぞれの思想で生きて、行動して…というのが

ちゃんと伝わってきてて、

現代の人種問題みたいなところに通じる部分もあって、考えさせられたりもします。

ということで、

細かいバグなんかもあってメチャメチャ良作っていうほどじゃあないですけど、

ひとつの確立した雰囲気を味わえるっていうところで、

意味のあるタイトルだったなあと。感じました。

退廃的でファンタジーで近代的で…と、そんな世界観がスキなあなたに、ゼヒ。

慶応遊撃隊

メガCDの次なるゲームとして、今は「慶応遊撃隊」をやってます。

サターンで続編(アクションだけど)も出ているらしいゲーム。

これ、キャラの絵がすげー好みで完全にジャケ買いなんですけど、

内容も結構おもしろくて…。

ジャンルとしては横シューなんですけど、

キャラとノリがバカっぽくていいです。

こういう。

世界観は、がんばれゴエモンが近いかなあ。

江戸なんだけどメカ出ます、みたいな。

そして基本的に出てくるキャラが全員頭悪いっていう。

みんないい動きするしね。

そうそう、途中で出てくるペリー提督みたいなボスキャラなんて、

なんかもうアホらしすぎて頭がおかしくなるくらい…。

システムも、弾を一定時間撃たないとオプションがついて、

さらにそれはボムとしても使えるっていう、

ちょっと他では見ないような要素が入ってて。

いいアクセントになってます。

…あとは、まあやっぱり触れておかなければならない点として、

主人公の声が菅野美穂っていう。

この子の声が、菅野美穂。

軽く衝撃です。

でも、ネットで言われてるほど棒読みじゃなくて、

むしろ一生懸命さが伝わってきて、なんか気恥ずかしくなるような。

デモシーンは特に。特に気恥ずかしい。

まあでもこれはこれで、いい仕事してらっしゃいます…。

と、

さんざん褒めちぎってみたんですが、

ひとつ残念な事があって。

難易度がちょい高い…っていうのは半分いちゃもんになるので置いといて、

それよりも、正直、曲に恵まれてないかなあっていう…。

たぶん、曲単体はいいんですよ。楽しげだし。

けど、ゲームのノリよりだいぶ大人しめになっちゃってて、

ちょっと負けちゃってるんだよなあ…。

それこそパロディウスくらいの突き抜けたカンジがあると、

やってる方もノリノリになってきて

最高のゲームになったんじゃなかろうか…。

もしかしたら、CD音源じゃなくて

メガドラ特有のジュワンジュワン鳴る内蔵音源の方がよかったかもなあ。

なんて思っちまいやす。

…そのおかげで若干失速感はありますが、

そこいらのゲームと比べたら十分しっかり作ってあって、なかなかの作品です。

今買うとちょい高いんですけど、ソンはしない…かな。

興味のある方は、ゼヒ。